○広陵町政治倫理条例

平成9年12月24日

条例第15号

(目的)

第1条 この条例は、町政が町民の厳粛な信託によるものであることを認識し、その担い手たる町長、副町長及び教育長(以下「町長等」という。)並びに町議会議員(以下「議員」という。)が町民全体の奉仕者として、その人格と倫理の向上に努め、清潔、公正及び公平を保つための必要な措置を定めることにより、高度な政治倫理理念に基づき活動し、町政に対する町民の信頼に応え、町民とともに民主的な町政の発展に寄与することを目的とする。

(平17条例7・平18条例12・一部改正)

(町長等及び議員の責務)

第2条 町長等及び議員は、その町政にかかわる権能と責務を深く自覚し、地方自治の本旨に従って、その使命の達成に努めなければならない。

2 町長等及び議員は、政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれた場合は、第6条第1項に規定する広陵町政治倫理審査会に出席し、自ら潔い態度をもって疑惑の解明にあたるとともに、その責任を明らかにしなければならない。

(政治倫理基準)

第3条 町長等及び議員は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) 町民全体の奉仕者として、その品位と名誉を損なうような一切の行為及びその職務に関し、不正の疑惑をもたれるおそれのある行為をしないこと。

(2) その職務の公正を疑わせるような金品の授受をしないこと。

(3) 町が行う許認可、請負契約、土地購入契約、物品等購入契約及び業務委託契約に関し、特定の個人、企業(町が資本金、基本金その他これらに準ずるものを出資している法人を除く。以下同じ。)、団体等のために有利な取り計らいをしないこと及び有利な取り計らいを目的として特定の個人、企業、団体等の推薦又は紹介をしないこと。

(4) 町職員の採用に関し、町長等は公正を期するとともに、議員は、特定の人を推薦又は紹介をしないこと。

(町民の責務)

第4条 町民は、公職選挙法(昭和25年法律第100号)等を遵守し、自らも主権者として町政を担い、公共の利益を実現する責務を負うものであるとの自覚をもち、町長等及び議員に対し、次に掲げる働きかけを行ってはならない。

(1) 前条第3号で禁止されている行為の依頼

(2) 町職員の採用に関して、推薦、紹介等公平を害するおそれのある依頼

(町の請負契約等に関する遵守事項)

第5条 町長等及び議員並びにそれらの配偶者及び1親等又は同居の親族が経営又は役員をしている企業並びにこれらの者が実質的に経営に携わっている企業(以下「関係企業」という。)は、町が行う請負契約(下請負を含む。)、物品等購入契約及び業務委託契約(下請負を含む。)を辞退しなければならない。

2 町長等及び議員は、関係企業に辞退届を提出させるものとする。

3 前項の辞退届は、町長等又は議員の任期開始の日から30日以内に町長に提出するものとする。

4 町長は、第2項に規定する辞退届の提出状況を速やかに公表するものとする。

(政治倫理審査会の設置)

第6条 政治倫理確立に関する必要な事項を調査するため、地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定に基づき、広陵町政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。

2 審査会は、委員7人をもって組織する。

3 審査会の委員は、社会的信望があり、町行政に関し識見の高い者のうちから、町長が議会と協議して選任する。

4 必要に応じて、審査会の顧問として弁護士を1名置くことができる。

5 審査会の委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

6 審査会の会議は、公開するものとする。ただし、やむを得ず非公開とするときは、出席委員の3分の2以上の同意を要する。

(守秘義務等)

第7条 審査会の委員は、職務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。その職を退いた後もまた同様とする。

2 審査会の委員は、その職務を政治的目的のために利用してはならない。

3 審査会の委員は、公平かつ適切にその職務を遂行しなければならない。

(町民の審査請求権)

第8条 町の議会の議員及び長の選挙権を有する者は、町長等及び議員が第3条又は第5条第1項から第3項までの規定に違反する疑いがあると認めるときは、これを証する書面を添え、その総数の50分の1以上の連署をもって、その代表者から別に定める様式により、町長等のうち町長以外の者に係るものは町長に、町長及び町議会議長(以下「議長」という。)を除く議員に係るものは議長に、議長に係るものは町議会副議長(以下「副議長」という。)に調査を請求することができる。

2 前項の選挙権を有する者とは、公職選挙法第22条の規定による選挙人名簿の登録が行われた日において選挙人名簿に登録された者とする。

3 第1項の請求は、町が関係するすべての選挙の告示が決定された日からその投票日以降30日までの間はこれをすることができない。町長及び議員に係る請求はそれらの者の任期満了前6月の間もまた同様とする。

4 町長、議長及び副議長は、第1項の規定による請求を受けたときは、その連署が第2項に規定する選挙人名簿に登録された者か否かを選挙管理委員会に照会し、登録された者が第1項に規定する総数の50分の1以上であることを確認の上、請求を受けた日から20日以内にその書面の写しを添えて審査会に調査を付託しなければならない。

(審査会の調査)

第9条 審査会は、前条第4項の規定により調査を付託されたときは、当該事実の存否の調査を行い、60日以内に調査結果報告書を調査を付託した町長、議長又は副議長に提出しなければならない。

2 町長、議長又は副議長は、前項の規定により調査結果の報告書の提出を受けたときは、10日以内に請求者に文書で回答するとともに、議長又は副議長にあっては、その写しを町長に送付するものとする。

3 町長は、前項に規定する調査結果を、速やかに公表しなければならない。

4 審査会は、第1項の調査を行うため、関係者から資料の提出を求め、又は事情聴取を行うことができる。

(遵守事項の違反行為に対する措置)

第10条 審査会において町長等及び議員が、第3条又は第5条第1項から第3項までの規定に違反しているとの結果が出た場合において、違反行為が契約に係るものであるときは、町長は、当該契約を締結してはならない。この場合において、町長は、その旨を公表するものとする。

(委任)

第11条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成10年4月1日から施行する。

(経過規定)

2 この条例の施行の日において関係企業である企業は、第5条第2項の辞退届を同日から30日以内に町長に提出するものとする。

3 前項の規定により提出された辞退届については、第5条第4項及び第8条から第10条までの規定を準用する。

(平成10年条例第28号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成17年条例第7号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(平成18年条例第12号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

広陵町政治倫理条例

平成9年12月24日 条例第15号

(平成19年4月1日施行)